肝臓の問題 (2024/06/28)


身体に良いと思って続けているのに、実は身体の負担になっていることは意外と多いです。

「21世紀は肝臓の病の時代」だと

私が鍼灸の学校に通っていた頃、先生から言われたりしました。

東洋医学でも肝臓はいろんな役割をしており、怒りの感情と関わりがあるのでストレスの多い現代生活では避けられない。

生理学的にも肝臓は解毒や糖代謝に関わり、現代の食生活だと負担がかかることはあると思います。

普段の施術で身体を診させていただいても肝臓が腫れているな、と感じることがよくあります。

腫れていると言っても、病気というわけではありません。肝臓は”沈黙の臓器”と言われる程なかなか症状が出ません。

腫れてるなっという時は、お酒を飲みすぎた後に多いです。

その他、プロテインを飲み過ぎると負担がかかる方がいるように感じます。(腎臓もですが)

お酒はたまに飲み過ぎたりもあると思いますし、

プロテインもタンパク質の摂取で身体に必要な時もあるかと思うので

適量というのが重要かと思います。

今回の話のメインはここからですが

最近特に肝臓に問題がある人で気になるのが、漢方薬を服用している場合です。

漢方薬はなぜか多くの人が「副作用が無くて安心、安全!」「効くまでにすごく時間がかかるので長期間飲まなければいけない」と思われている方が多いように感じます。

私は中国の大学に留学していた時、漢方薬も勉強していました。

当時の先生は副反応というより誤治(間違った処方)があると言われていました。

漢方薬は西洋医学の考え方とは違います。症状に対して処方するというよりも身体を脈、お腹、舌、顔色など全身を診て適切な薬を処方します。

日本では多くが”この症状だからこの漢方”みたいな処方をするので、間違いがあるように思う時があります。

間違った処方だと良くなるどころか、悪くなります。

ここで一番厄介なのは、副反応がわかりづらいところかもしれないです。

西洋薬の場合は副反応があった場合わかりやすいと思われます。

漢方薬はそもそも副反応がないと思ってる方も多い(一部、好転反応と思っている方もいそうです)ので、気づきにくいかと思われます。

前は間違った処方でそのようなケースが多かったですが、

ここ数年は漢方薬の品質自体の問題があると考えています。(個人的な意見です)

症状と状態から適切な漢方薬が出ているのにも関わらず良くならない(しかも多くは肝臓が腫れています。)

その場合は、説明してお医者さんと話して一度、服用をやめた方が良いと思います。

飲み続けると違う治療をしても症状が良くなりづらいです。

施術して服用をやめると多くの場合、肝臓の腫れは無くなることが多いです。

中国の大学病院で臨床実習している時に先生達はよく「昔より漢方薬が効かなくなった」「2倍の量を入れないと思ってる効果が出せないけど2倍入れるといらない効果も2倍になるから難しいんだよ」と話してくれました。

それに加えて、貴重な漢方薬だと偽物がすごく多いそうです。

例えば、人参という有名な漢方がありますが、嘘か本当か病院以外の一般流通している8割は偽物だよと教えてくれました。えー!信じるか信じないかはあなた次第です!

あとは、生産過程と自然環境の悪化です。

昔は人が自然に入って採取していたものが、人工的に作られます。

世界的に漢方薬は流通していますが、それを賄うだけの自然由来の漢方薬があるとは思えません。

決して漢方薬が問題なわけではありません!のでお間違えないようお願いします。

私も留学中に漢方薬に助けられたので効果があることは、とても理解しています。

しっかりと全身を診断して処方してもらえる先生を見つけてもらいたいと思います。半年や1年以上も漢方を飲んでいるのに効果がない場合は先生に相談して下さい。

肝臓が腫れている時にチェックするポイントを3つ紹介させていただきます。

参照:パンスキー ジェスト解剖学 西村書店

上記の解剖学の図の緑の部分を押して痛みがあるようだと

肝臓が腫れ負担がかかっている可能性が高いです。

①お腹は右の季肋部(右の肋骨の下)を肝臓に向けて押します。左右で比べると右の肋骨の下が腫れている様に感じます。

②首の後ろは第四頚椎の右側を前に向かって押します。ここは肝臓の上にある横隔膜に行く横隔神経が出ているところです。肝臓が右にあるためここに反応が出ることがあります。

③お尻の部分は仙骨の下の部分の左側です。肝臓は消化管のほとんどの静脈が肝臓を通って心臓に向かうため、肝臓で循環が悪くなるとこの部分で痛みが出ることがあります。

この3つのポイントに痛みがあれば何かしらの理由で肝臓の循環が悪くなっている可能性が高いです。

肝臓は我慢強いため、なかなか症状を出さないですが負担のかけ過ぎにはご注意ください。

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