体幹の表面と深部 (2024/04/20)


最近はジムやピラティスやヨガなどトレーニング施設が増えてます。
ボディメイクの目的もあると思いますが、健康意識がとても高くなっているように思います。

色んな症状・不調が運動不足によることも多いので、少しでも運動をする方が絶対に良いと思います!

しかしながら、トレーニングを始めて腰痛、肩こりが良くなったという方も沢山見受けられます。
トレーニングをして汗を流して運動するのは良い事だと思いますが、
身体を”固めて”しまうようなトレーニングは少し注意が必要かと思います。

腰が痛い時に体幹トレーニングをして良くなることは多いです。
身体を支える筋肉を使うことでサポートできるので安定して腰痛が消えるのは、腰のサポーターをしていることに近いと思います。
しかし、サポーターを長期間使用すると身体に良くないのと同じく身体の表面のアウターマッスル(グローバルマッスル)だけで身体を支えるのは長期的にみて問題が起こる事があります。

アウターを鍛えることが問題というより深部のインナーマッスル(ローカルマッスル)に入力が入らない人がいるのが問題だと考えられます。アウターマッスルに力を入れ過ぎると、インナーマッスルが働きにくいという研究もあります。
※ここでいうインナーマッスルは体幹を安定させる横隔膜、腹横筋、骨盤底筋、背骨の周りの小さい筋肉です。

体幹を固めて使う人は一見引き締まって柔軟性もあってよく見えることがありますが、呼吸の時にインナーの筋に入力が入らない人が多いです。息を大きく吸ってリラックして吐いていく時にアウターの筋に力が入りすぎる、もしくはインナーの腹横筋が全く反応しないという人もよくいます。
これは呼吸と体幹の安定性に非常に大きな意味を持ちます。

参照:日本人体解剖学 上巻

  1. 上図の緑の印(上前腸骨棘という骨の出っ張りが感じられる内側)の位置で少し深く指を沈めて深呼吸をします。
  2. 2.胸とお腹が両方膨らむ様に息を吸い込んでゆっくりと吐いていきます。吐く方に少し時間をかけてください。力んで吐くのではなく、リラックスして吐いていきます。

お腹の深部の腹横筋に上手く力がはいる人は、リラックスして吐いた最後の方に少しだけインナーの筋の収縮を感じます。
アウターの筋肉ばかり使う人は沈めた指が押し返すように筋肉に力が入ってしまいます。押し返してはこないけど深部で筋の収縮を感じない人も多いです。

この呼吸ができるように普段から呼吸の練習をすることはおすすめです。

何回やっても表面の筋が過剰に収縮する人は先に筋肉を緩める操作が必要なことがありますし、深部の筋肉に収縮が入らない人は背骨のどこかの箇所に硬さがあったり、内臓の血流に問題がある場合があるように感じています。

この深部にある筋肉にうまく力が入るようになってからトレーニングをすることをお勧めします。トレーニングをやると逆に腰が痛くなったりする方は先に身体にある問題を解決した方が良いかと思います。

OMT-LAB山崎

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