骨の中の血管 (2024/03/24)
整体やマッサージ、鍼など行かれたことがある方は「筋肉が硬いですね〜」「関節が動いてないですね〜」「筋力が弱いですね〜」等言われたことがあるかと思います。
「筋肉を緩めれば治ります!」とか「関節緩めれば治ります!」と言うような施術師は、他は診れていないのか?と思ってしまいます。
筋、筋膜、神経、靭帯、関節、内臓、弱化した筋、血管、リンパ、脳もしくは精神的な問題。これらの何に問題があるかを判断して施術をするのがオステオパシーです。
特に症状が慢性化すると、最初は関節、筋だけの問題だったのが神経・リンパなどに問題が広がり悪循環になるので、同時に色々な施術をすることがよくあります。
オステオパシーでは関節の可動検査をして動きの悪い骨、関節を見つけることがあります。
背骨をチェックする時に、筋や靭帯などの影響で動きが悪くなることもあれば、血管(特に静脈)の影響で背骨が硬いと感じることがあります。
背骨は椎骨と呼ばれますが、椎骨の周囲の静脈(心臓に戻る血液が流れる管)は特徴的な構造があります。普通の静脈は弁と呼ばれる逆流防止装置が付いていますが、椎骨の周囲の静脈はその弁がありません。
「血の流れが悪くなるんでは?」
そうです!ある条件下ですごく流れが悪くなるんです。
背骨の周りの静脈は背骨を曲げたり伸ばしたりすることで血液がポンプのように出入りして、滞りなく流れます。なので背骨を動かすような運動は必要です!
この静脈の循環を促しているもう一つ大きな要因があります。呼吸です!
フランスの解剖学者の実験では、
背骨の周囲の静脈は呼吸の度に血液が出たり入ったりする動きを観察したようです。
背骨周りには神経も近いので、血流が悪くなると痛みが出やすくなる”中枢性感作”のような問題を引き起こすと考えられています。その他、循環が悪いと”退行性変化“とよばれる骨や靭帯の変性を誘発します。
これらの予防の為にも、適度な有酸素運動をおすすめします。
呼吸がしっかりできているかは背骨の中の血流に非常に影響します。
「えっ、呼吸なんて誰でもしてるでしょ?」と思われるかもしれません。
重要なのは呼吸の質です。
最近「呼吸が浅いです」「息が入らないです」と言われる方が多く来院されますが、施術が終わると「息が吸えます!」とか「楽に呼吸できます!」と言ってもらえる事が多いです。
それは普段の呼吸の質が低下している証拠です。
呼吸の質を低下させる原因は様々です。肋骨、横隔膜、首や頭蓋が硬い、骨盤の問題など色々あります。
ご自身で自宅できることとしては、太極拳のスワイショウや、当院でも扱ってるジャイロキネシス®️などがおすすめです!
先に身体を緩めたい方はオステオパシーをおすすめします。
OMT-LAB山崎